会長挨拶

昨年2025年は我が東大空手部の創立100周年の年でした。板東前会長の リーダーシップのもと、「100年を総括し全員参加で次の100年の第一歩を構想する」を旗印に、約3年をかけて記念諸事業に取り組んでまいりましたが、安田講堂での式典・祝賀会という最大のイベントを多くの成果と共に執り行うことができました。現役たちも直前の全国国公立大会で男子優勝・女子ベスト8という好成績を挙げ、100周年を盛り上げてくれました。
会員の皆様におかれましても、100年という歴史が持つ価値と力、また東大空手部に対する誇りのようなものを十分に感じられたことと思います。そして、次の100年の初年度である今年、空手部現役達は男女合わせて15名の新入部員を迎えるという、大変うれしいスタートを切ることができました。
さて、このような時期に私は板東前会長の後任として拳法会の会長を引き継ぐこととなりました。東大空手部に入部し、先輩方の凄まじい突き蹴りのスピードに圧倒され、静寂の中での模範自由組手の静から動への一瞬の動きを、息も詰まる思いで見つめていたあの時の自分が、約半世紀の後に、大嶋仁初代会長をはじめとした錚々たる諸先輩の後を継がせていただくことになろうとは、夢にも思ってもみないことでした。大変光栄に思うと同時に責任も重いと感じています。
また、卒業後は同期を中心とした仲間たちと楽しく酒を飲むために空手も少々たしなむ,という程度の自己流の生涯空手をやってきただけの私ですので、この節目の時期に、多方面に活動の場が広がる拳法会で、はたしてどこまでお役に立てるのかという思いもいたします。
しかしながら、100周年記念活動の大きな成果として、我らの共通の価値観として「東大空手部創立100周年宣言」が採択されたこと、またその実現のために、現役の体力増強策から拳法会の組織・運営改革までの多彩な施策が提案され、徐々に計画され実行に移されつつあることを考えますと、これら諸施策をもう一段推し進め次の100年への基盤を整備するこが、私の代で果たすべき役割であるかとも思います。
幸い拳法会には管理本部としての事務局(18名)、技術本部としての技術指導委員会(12名)、意思決定機関としての理事会(34名)、連絡機関としての学年委員会(69名)という大変強力な推進母体があります。私は役員の方々を軸に会員の皆様のお力を十分にお借りしながら、諸施策の推進に取り組んでまいりたいと思っています。また、そういったことも目論んで、会員の方々とのコミュニケーションをもう一段深められるよう努力したいと思います。
そして、道場に溢れるばかりの若者達が、思い切ってそれぞれの高みに挑み、心身ともにシャキッとなって卒業し、卒業後は現役を支援し、空手を友として仲間たちとの交流を続け、空手界にも貢献し、豊かな人生を送ろうぜという、100周年宣言で描いた東大流生涯空手の思いを、これからも時代の変化に合わせつつ、それぞれのスタイルで実践し続けて行こうではありませんか。
それでは最後になりますが、会員各位のご健勝とご多幸、並びに東京大学空手部および東京大学拳法会の次の100年へ向けての一層の発展を祈念いたしまして、会長就任のあいさつとさせていただきます。
東京大学拳法会会長 三森 繁(2026年6月記)